どうも。
2日も空いてしまった。
最近読んでよかった本。
詩集です。
昨年読んだ新書に、詩は美意識を育む的なことが書いてあって詩集を探したのがきっかけで出会いました。
飾っていない素朴な文が好きです。
子どもがおとなになる瞬間っていつだっただろうということをテーマに詩が構成されているのですが、大人になってこんな文章が書けるの凄いなと思いました。
私は本を読む時に、ストーリーも勿論重視するけれど、言葉選びのセンスで好きかどうかが判断されることが多いです。
長田さんは、一見普通な文章のなかにぽろっと素敵な表現を埋め込むのがお上手だなと思います。
いつ子どもからおとなになったのかはわからないけれど、いつ子どもになったのか、いつ赤ちゃんになったのかは知っているという話。
きみがいつ子どもになったかなら、きみはちゃんと知っている。それは、きみが歩けるようになり、話せるようになったときだ。二本の足でちゃんと立ってちゃんと話せるようになったとき、きみは赤ちゃんから一人の子どもになった。
それに、きみがいつ赤ちゃんになったかなら、正確にその日にちまで知っている。それはきみが生まれた日、きみの誕生日だ。きみは自分の誕生日に遅刻しないで、ちゃんと生まれた。そして、一人の赤ちゃんになった。
自分の誕生日に遅刻しないで、っていう表現なんてすごく素敵。
何回も噛みしめて味わいたいですね。
詩って短いからこそ、本当に必要な分だけの言葉が抽出されている感じがいいです。
もっと作品に触れたいけれど、一つの作品の余韻にも浸っていたい。
ゆっくりでいいから、好きな表現や文章を見つけていこうと思います。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。